〜そんなとき阿部デンタルオフィスが保護者の皆様へ伝えたいこと〜
乳歯の数は20本、永久歯の数は通常28本(親知らずを入れると32本)です。それら歯のうち、何本か生えてこないことがあります。そんなときは、はじめに焦らずご相談ください。早めに原因や状況を把握し適切な治療法や対応策を探しましょう。
とはいえ、歯が生える時期や本数は個人差があります。お子さまの成長のペースはそれぞれですから、正常範囲であることもよくあります。歯が生えてこない場合や本数が足りない場合も、まずはお子さまの現在ある歯を大切に保ち、歯磨きや定期的なメンテナンスを行うことでお口の健康を維持するよう、保護者の皆様の十分なご理解とご協力が必要です。
どんな状態?
大きく分けて4つの場合が考えられます。
- 萠出遅延→生えてくる時期が遅れている
- 埋伏→顎の中に埋まったままになっている
- 先天性欠如(先天性欠損)→生まれつき歯がない
- 外胚葉性異形成症→遺伝的な疾患で多くの歯がない場合がある
1.と2.は歯があるのに生えてこない状態、3.と4.は生えてくる歯がない状態です。
原因は?予防策は?
上記の原因はさまざまなものが考えられていますが、はっきりとはわかっていません。どの状態も明確に防ぐ方法はありません。それぞれ診断されてから対策することになります。
乳歯があれば成人でも大丈夫?
永久歯が生えてこないときは、乳歯が残っている状態と、乳歯も永久歯もない状態があります。成人でも乳歯が残っていれば本数は足りますので、何もしなくても良いのでしょうか?
乳歯はもともと永久歯までの「つなぎ」の役目で、永久歯ほど長持ちする構造ではありません。成人になっても残っている乳歯はやがて抜けることがほとんどです。乳歯の数は永久歯より少なく20本で、永久歯とは生える位置も違うため、乳歯と永久歯が両方生えている状態が長く続くことは好ましい状態とは言えません。
このため、乳歯が残っている成人の方は理解と対策が必要です。
入れ歯やインプラントをすればいい?
これまでの歯科治療では、先天性欠如には特に対策をせず、成人になってからむし歯などで歯がなくなった時と同じ治療をしてきました。具体的には入れ歯・ブリッジ・インプラントなどです。この方法は、歯のない状態を長期間放置するという大きな欠点があります。
入れ歯は外観や装着感の悪さ、ブリッジは健康な歯を削ること、インプラントは高額で継続的なメンテナンスが必要という本来の難点もあり、ベストな対策とはいえません。
永久歯は28本が揃い、上下がかみ合っていることで正常な状態を保てます。乳歯の後に永久歯が生えてくれば歯のない状態は短期間ですみます。アゴが成長過程でやわらかいお子さまの時期に歯が生えてこない、歯の本数が足りない状態を放置して「とりあえず、ようすをみましょう」で永久歯が生えそろってからの治療をすると、歯だけではなくアゴや顔全体に大きく影響します。
歯が生えてこない場合は焦らずまずはご相談を
お子さまの歯がなかなか生えてこないな、というときはまずはお電話でご相談ください。アポイントをお取りした上でレントゲンを撮影します。まずは診断し、どのような状態でどのような対策ができるのかご提案いたします。
特に2.埋伏や3.先天性欠如は矯正治療が有効な場合があります。矯正治療で「歯の本数とアゴの骨を調和させる」ことができます。現代人は食生活の変化などが影響するのか、アゴが小さい傾向があります。アゴの骨の成長が見込めない成人の矯正ではアゴの大きさに合わせて歯の数を少なくする、つまり歯を抜いて治療することもあります。つまり矯正治療を前提とすると、歯の本数が少ないことは必ずしもデメリットにはなりません。
アゴが成長過程でやわらかいお子さまの時期(おおよそ10歳くらいまで)に矯正治療を始めると、最も効果があります。歯の本数に合わせてアゴの骨を正しく成長させ、永久歯を正しい位置へ導くことができます。歯の本数が大きく足りないときは、入れ歯やブリッジ・インプラントなどを併用する可能性がありますが、その数を最小限にすることができます。
矯正治療は自由診療(自費診療)となりますので、安価な選択肢ではありません。また、お子さまの時期からスタートすると長期間の治療になることもあります。しかし、最終的にお子さまの歯の本数とお顔の調和がとれ、歯を削ることなく、美しい歯並びのご自分の歯で過ごすことのできる将来を考えますと、矯正治療は歯が生えてこないときに最も適している治療であると阿部デンタルオフィスでは考えております。






